こんにちは!CoinWave編集長です。
前回は、ブロックチェーンの仕組みについて説明しました。
『ブロックチェーンは、万能じゃない』ということを学びましたね。
今までブロックチェーンという大きな枠で考えてきましたが、ブロックチェーンもいくつかの性質に分けることができます。
オープンソースプロジェクトで開発されているパブリックチェーンや、企業や個人で開発しているプライベートチェーンなどが代表的です。
今回は、パブリックチェーンやプライベートチェーンなどブロックチェーンの種類について説明していきたいと思います。
おなじみ、編集長です
どうも、ナカモトです
Contents
パブリックチェーンとは
パブリックチェーンとは、誰でも参加可能で取引記録が世界中に公開されているブロックチェーンのことをいいます。
オープンソースプロジェクトなので、誰でも好きなようにノードを立てて勝手にネットワークに参加することができます。
メリット
ソースコードやトランザクションが公開されているので、個人が開発コードを確認し納得した上でプロジェクトに参加することができます。
またプライベートチェーンの場合、開発者や企業を信頼する必要がありますが、そういったことは必要ありません。
悪意のある第三者が混じっても平気な仕組みなんだ
詳しく知りたい人は、ビザンチン将軍問題とかで調べてみてね
パブリックチェーンは、各参加者がノードを運用しています。この運用者のことをマイナーといいます。
マイナーに対して、運用報酬を仮想通貨で直接与える仕組みにすることで正しい選択をするほうが経済的に得をするような仕掛けが施されています。
デメリット
オープンソースプロジェクトなので、特定のリーダーが要るわけではありません。
そのため開発を進めていく上で、意見の相違が起こると分裂しやすいなどの問題があります。ビットコインやイーサリアムなどの主要な通貨は、意見の対立から過去に分裂をしています。
またハードフォークを行えば、それまでの開発コードをコピーして新しいプロジェクトが立ち上げられるため、ビットコインなどは無数のハードフォークが現状行われており、その度に価格が乱高下するので問題になっています。
ビットコインキャッシュとか、イーサリアムクラシックとか意見の分裂から生まれたんだよね
オープンソースプロジェクトの宿命だよ
代表的な仮想通貨
多くのオープンソースプロジェクトがありますが、主要なものを上げるとすればビットコインやイーサリアムでしょう。
ビットコイン
イーサリアム
プライベートチェーン
プライベートチェーンとは、ネットワーク参加者が限られているブロックチェーンのことをいいます。中央集権的な管理で運営されており、金融機関や企業により導入が進められています。
メリット
限られたネットワーク参加者により運営されているため、取引検証に時間をかける必要はなく迅速かつ効率的な取引承認を実現することができます。
不特定多数じゃないから、承認検証する必要がないよね
顔見知り同士の取引をイメージするとわかりやすいかな
またプロジェクトリーダーが明確であり、コンセプトに一貫性があるものが殆どです。意見の対立がプロジェクトにそのまま反映されることもないため、分裂をすることは通常あり得ません。
デメリット
取引記録の生成や承認を行うことができるのは、一部のノードに限られています。記録生成や承認権限が一部のノードに集中してしまっている点で、分散化の利点が失われています。
その仮想通貨を利用するかどうかは、そのまま開発者を信頼するかどうかということです。プライベートチェーンネットワークで運用されている仮想通貨を利用する際は、開発者のバックボーンを必ず確認し、自己責任で利用する必要があります。
プライベートチェーンだと、「ブロックチェーンだから安全」っていうキーワードが使えないね
この場合ブロックチェーン技術を利用してるだけで、無条件に安全とは言えないんだ
代表的な仮想通貨
企業が開発するブロックチェーンプロジェクトは、基本的にプライベートチェーンで構成されています。
またLISKなどプラットフォームはパブリックチェーンで構成されていますが、各利用者毎の設定はサイドチェーンとしてプライベートネットワークで構成することができるようなものもあります。
コンソーシアムチェーン
コンソーシアムチェーンとは、パブリックチェーンとプライベートチェーンのメリット・デメリットを考慮したブロックチェーンです。
コンソーシアムチェーンは、複数の団体によって運用されているのでプライベートチェーンよりデータ改竄などの危険性が低いです。そしてパブリックチェーンのように、誰でも参加できるわけではないので承認検証に時間がかかる心配もありません。
メリット
ビットコインなどのパブリックチェーンで問題とされるスケーラビリティに対応しやすく、プライバシーなどの課題も解消することができます。
パブリックチェーンとプライベートチェーンの良いとこ取りって感じがするな
大企業は開発資金もあるし、コンソーシアムでの開発と相性が良いんだよ
また承認スピードも、パブリックチェーンと比べて格段に早くすることができます。
デメリット
複数団体で管理しているのでプライベートチェーンより安心かもしれませんが、それでもパブリックチェーンが持つ検閲耐性、透明性、データの可用性などには及びません。
やはり運営団体に対する信頼性が、利用する上では必要になります。
結局はプライベートチェーンと同じで、開発者への信頼性が必要なのか
まぁそれは仕方ないよ
代表的な仮想通貨
リップルは、まさにコンソーシアムチェーンで開発されているプロジェクトです。大手企業が主導で開発されており、世界各地の銀行を巻き込み、信頼性がおける限られた企業群によりブロックチェーンネットワークが形成されています。
比較表
それぞれの特徴について比較表に表すとこのようになります。
パブリック | コンソーシアム | プライベート | |
---|---|---|---|
管理者の有無 | なし | あり (複数企業) | あり (単独) |
参加者 | 不特定多数 | 特定複数 | 組織内 |
合意形成の仕組み | PoW|PoSなど | 特定者間 コンセンサス | 組織内承認 |
仮想通貨 | ビットコインなど | リップル | 企業内通貨 |
この表、めちゃくちゃわかりやすい!
フフフ、ありがとう
編集長まとめ
どの仮想通貨に投資するのか、または利用するのかについて、プロジェクトのコンセプトだけでなく、ブロックチェーンの性質に注目することが大切です。
ブロックチェーンの安全性が高いからといって、そのプロジェクトがプライベートチェーンで構成されていたら危険かもしれません。
そんなことを、意識しながら仮想通貨を学んでいきましょう。