IOTA(アイオータ)の仕組み|DAG構造とは

前回の記事ではTangleという技術を紹介しました。

IOTA(アイオータ)の仕組み|Tangleとは
IOTAはIoTにどのように利用されるのでしょうか? 例えば「モノ」をIoTに繋げた場合、初期費用や運用費用、データの送受信にあたってコストが発生します。しかしこれらは極少額なので、通常の通貨で課金することは出来ません。IOTAでは、「モノ」がネットワーク上で働くたびに仮想通貨で報酬を受け取ることが出来る仕組みを構築し、このコストを回収できるようにしています。

今回はもう少しこのTangleについて詳細な説明をしていきます。

DAGとは

TangleはDAG構造の応用です。一般的な言葉でIOTAを説明するとき、このDAGという言葉で説明されることが多いです。

スポンサーリンク

DAG構造とは

DAG構造とは、

有向非巡回グラフ有向非循環グラフ有向無閉路グラフ(ゆうこうひじゅんかいグラフ、Directed acyclic graph, DAG)とは、グラフ理論における閉路のない有向グラフの事。有向グラフは頂点と有向辺(方向を示す矢印付きの辺)からなり、辺は頂点同士をつなぐが、ある頂点 v から出発し、辺をたどり、頂点 v に戻ってこないのが有向非巡回グラフである。”

、、、ちょっと何言ってるか分かりませんね。
ブロックチェーンの図と比較しながら見てみましょう。

ブロックチェーン図

この図の通りブロックチェーンでは、ブロックがマイナーによって承認された段階で次のブロックが生成されます。取引が増えていっても、マイナーに承認されなければブロックは形成されずコインの移動も完了しないため、マイナーの承認がボトルネックになっています。マイナーはこの承認作業に膨大な計算と時間を費やすので、ブロックを生成するたびにその報酬として通貨を得ることができます。Bitcoinでは100取引につき1ブロック生成され、約10~15分に1ブロック承認されています。つまり、マイナーによる承認に時間がかかるために決済スピードが遅くなる、これが現在のBitcoin課題となっています。

続いてDAG構造ではどうでしょうか?

DAG構造図

ちょっと図はごちゃごちゃしていますね。この構造の最大の特徴は、承認者(マイナー)と取引者が分かれていないことです。取引を行った人間は、過去の2つの選ばれたデータをランダムに選び承認します。取引を行う人間が過去の取引を承認することで正当性を証明する、という手法をとっているため、ブロックチェーンよりもはるかに早いスピードでの取引が実現します。

この仕組みは、取引者同士の承認によって成り立つため、取引が増えれば増えるほど承認のスピードが早くなります。IoTによって細かなやりとりが増えていけば、どんどん使い勝手がいいシステムになるかもしれません。

いきなりトップ10にランクインしたIOTA

以上の説明からもIOTAの可能性、革新性は理解していただけたかと思います。それを裏付けるかのように、IOTAは上場後すぐに仮想通貨の時価総額ランキングのトップ10入りを果たしました。上場前と比べてIOTAの価格は約500倍になったそうです。導入の実例が増えればさらに大きく価格が上昇するでしょう。残念ながら今日本では取り扱っている取引所はありませんが、将来的にはBitflyerやcoincheckでも取り扱いが始まるかもしれません。

IoTの普及に大きく関わるIOTA、今後の動向から目が話せません。

スポンサーリンク