IOTA(アイオータ)の仕組み|Tangleとは

今回はIOTA(アイオータ)を紹介します。

IOTAは近年話題になっているIoTに関連する仮想通貨です。IOTAの可能性、他通貨との違いについて噛み砕いて説明していきます。

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IoTとは

IOTAの説明に入る前に簡単にIoTについて触れておきます。IoTとは「Internet Of Things」の略で、「モノのインターネット」と言われています。今みなさんの身の回りにあるものでインターネットに繋がっているものと言えば、パソコンやスマホを思い浮かべますよね。IoTは今まで繋がっていなかった「モノ」、例えば洗濯機、電子レンジ、冷蔵庫や車、その他のデバイスがインターネットによって繋がりあうことです。これによって何ができるようになるでしょうか?健康管理を例にとって見てみましょう。

毎日の血圧や体温を常にモニターできるウェアラブルデバイスがあるとします。インターネットに接続されることで毎日のデータは自動で送信、蓄積され、分析することが可能になります。もし過去のデータと大きく異なる数値や、兆候が出た場合、デバイスを通して本人に異常を通知したり、血圧の平均が上がっていれば、血圧を下げる食事などのアドバイスも自動で出来るようになるかもしれません。本人が気づかない病気の兆候をいち早く検知し予防できれば、病院にかかる必要もなくなりますよね。

この例からもわかる通り、IoTでは機器が繋がりあうことで分断されていたデータを有効に活用し、人々の生活がより最適化されるソリューションを提供することが出来ます。また身近な生活だけでなく、製造業やサービス業などのデータ分析、業務効率化への応用も期待されており、大きく発展していく分野であることは間違いありません。

IOTAとは

さて、IOTAはIoTにどのように利用されるのでしょうか? 例えば「モノ」をIoTに繋げた場合、初期費用や運用費用、データの送受信にあたってコストが発生します。しかしこれらは極少額なので、通常の通貨で課金することは出来ません。IOTAでは、「モノ」がネットワーク上で働くたびに仮想通貨で報酬を受け取ることが出来る仕組みを構築し、このコストを回収できるようにしています。つまり「モノ」が働いた分だけ、リアルタイムに支払いが行われます。この仕組みはIOTAが開発したTangleという独自技術によって成り立っています。

Tangleって?

Tangleとは、従来のブロックチェーンに変わる働きをするネットワークの構造です。なぜブロックチェーンを使用しないのでしょうか?ブロックチェーンの仕組みでは、取引一回につきマイナーに対して支払う手数料が発生します。IOTAのようにモノの仕事に対して少額の報酬を発生させることを目的にしていた場合、毎回手数料が発生していてはそれだけで膨大な支払いをすることになります。これはIOTAの掲げるコンセプトとはかけ離れたモノになります。そこでTangleと呼ばれる構造を採用することでマイナーへの手数料を無料化することに成功しました。Tangleでは、マイナーによる承認ではなく、取引するもの同士が承認しあうことで、取引の高速化、取引台帳への記録がなされます。

おわりに

少し複雑な話になりましたね。ここで理解しておいてほしいのは、

「IOTAとはIoTへの分野の利用を目的に構築された、高速で取引が出来る、手数料無料の仮想通貨」

ということです。次回はもう少し突っ込んだ技術のお話と、IOTAの今後の展望について説明したいと思います。

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