Rippleは新オフィスをシンガポールに設立することを発表しました。(参照元:公式HP)サンフランシスコから始まったRippleは、新たな拠点として、世界の貿易及び金融の最先端シンガポールを選びました。シンガポールオフィスはインドのオフィスの設立の数週間後になるようです。
Rippleがシンガポールを選んだ理由
Rippleの目的は世界中の銀行をブロックチェーンで結びつけ、瞬時に、低手数料での送金を可能にすることです。今回シンガポールを選んだ理由は、シンガポールは通商、観光の両側面でアジアへの入り口の役割を果たしていること、そしてシンガポールには毎年約5500億円もの資金が流入しており、今後もこの額は増大していくことが見込まれるとのことが挙げられます。
RippleのAsia Pacific managing director Dilip Raoによると、
シンガポールは送金や両替、その他の支払いにかかるコストを縮減し、合理化を試みています。Rippleのシンガポールへの展開により、この取り組みへ貢献出来ると考えています。さらに、これまで以上にアジア圏の顧客にもRippleのネットワークが開かれ、銀行や企業はブロックチェーンを用いて国と国間の送金を瞬時に行うことが出来るようになるのです。
シンガポールは世界で最もFintechが発展している国の一つです。今年の5月にはシンガポール中央銀行が、Etheriumネットワークを使って独自のデジタル通貨を発行する計画「Ubin Project」を発表し話題になりました。金融機関だけでなく、シンガポールの電気、ガス事業者もブロックチェーン技術の開発を表明しており、エネルギー分野以外への応用にも積極的な姿勢を見せています。
RippleはRipple Consensus Ledger(RCL)というブロックチェーンを開発しています。これは金融機関の国外への送金を目的として2012年に作られたシステムであり、すでにいくつかの主要銀行では採用されています。RippleのトークンはXRPと呼ばれ、現在の時価総額は70億円ほどになっています。2017/9/27時点では仮想通貨の時価総額で4位にランクインしています。
今年3月のインド「アクシス銀行」への採用に続いて、着実に実用化への布石を打っているRipple、Rippleの最も大きな特徴は通貨間の送金のネットワークで用いられる点です。Rippleの導入が、他の通貨の普及に大きく寄与することになるのかもしれません。
Rippleの動向を今後も注視して行きたいと思います。