ビットコインの次に時価総額が大きいイーサリアムですが、まだ完成ではなく発展途上だということはご存知ですか?イーサリアムは完成までに4段階のバージョンアップが予定されています。
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次回は3段階目の実施
すでに2段階目までは完了しており、残すところはあと2回。その3段階目が2017年10月17日に実施されるかもしれません。今回はこの4段階のバージョンアップとそれぞれの段階の内容を説明していきます。
1段階目:フロンティア(2015年7月30日)
イーサリアムの基本的な機能の実装され、プログラムが公開されました。この時点では安定して稼働する保証がないため、試験運用とされていました。
2段階目:ホームステッド(2016年3月15日)
現在(2017年10月9日)はここ。安定版がリリースされ、アプリケーションの開発が可能になりました。
3段階目:メトロポリス(2017年9月〜)
今回予定されているアップグレードです。メトロポリスはその中でも2段階に分かれており、ビザンチウムと呼ばれるテスト検証の後、コンスタンティノープルと呼ばれる実質的なハードフォークが行われます。コンスタンティノープルは10月16日に行われることが濃厚です。
- ゼロ知識証明、zk-SNARKsによる匿名性の向上
- スマートコントラクト実装の簡略化
- ハッキング対策として、秘密鍵を持つアドレスを決めることができ、セキュリテイを強化
- Difficulty Bombと呼ばれるマイニングの難易度を上昇させる仕組みの導入
今回のメトロポリスでの変更点は上記です。
4段階目:セレニティ(2018年中予定)
この4段階目で現在のProof of WorkからCasperと呼ばれるProof of Stakeへの変更が実施される予定です。
この移行によりマイニングの仕組みが完全に変わってしまいます。PoWでは計算によってマイニング出来ましたが、PoSではETHの保有量が多いノードがブロックを検証することになります。つまりハイスペックなマシンを持っていたとしてもマイニングは出来なくなります。この点について、デベロッパーとマイナーの間で意見の相違が生じています。
おわりに
Vitalik Buterinよる構想は2013年に発表されていましたが、実際に公開されたのは2015年からなんですね。今回のメトロポリスへの移行によってイーサリアム大きく発展すると思われますが、セレニティでのPoWからPoSへの移行に関してはマイナーからの反発もあり、不確定要素が多いようです。ここでコンセンサスが取れなければ、ビットコインのようにイーサリアムが分裂してしまう可能性もあります。