オーストラリアのニューサウスウェルズ大学(UNSW)はLoyaltyXと提携し、世界初のブロックチェーンを使ったロイヤルティリワード研究プログラムUnity Rewardを開始しました。ロイヤルティリワードとは注文の額に応じてポイントが付与される仕組みです。付与されたポイントは購入した店で商品と交換できます。
イーサリアム付与システム
このプログラムでは、UNSWの学生はUnity Rewardアプリのバーコードをスキャンすることでイーサリアムを得ることができます。そしてスキャンした学生はキャンパス内にある小売店にてイーサを使用することができ、作成したトランザクション10個ごとに約5ドルの報酬を受けられる仕組みになっています。
このプログラムは2017年10月6日から開始され、11月20まで施行されます。参加者はUNSWの学生の中でUnity Rewardのウェブサイトに登録した先着500名が選ばれました。このプログラム中に学生はイーサリアム自体を売ったり、ギフトカードを買うこともでき、ホールドしておくこともできます。プログラムが終了すれば、学生は残高を自分のウォレットに移すことができます。
LoyaltyXの担当者は、このブロックチェーンのロイヤリティリワードプログラムは従来のポイント制のロイヤリティプログラムよりも効率的になるとコメントしています。従来のポイント制では、小売店ごとにポイントが異なっていたために獲得したポイントを限定的な用途にしか使うことができませんでした。しかし、イーサリアムという共通の通貨を使うことによって複数の小売店間で共通のポイントを使用できるようになります。
オーストラリアの仮想通貨への取り組み
オーストラリアは仮想通貨へ友好的な姿勢を見せており、積極的に活用しようとしています。実際、ブロックチェーンの試験を行っているのはUNSWだけではありません。10月初旬にはメルボルン大学は学位のブロックチェーン上での学位発行を開始しました。これはアジア太平洋地域の教育機関では初の試みです。
学内での試験的なブロックチェーンのプロジェクトが各地でスタートしていますね。これらはブロックチェーンの特徴を上手く使った例だと思います。日本でも電子マネーやポイントが溢れていますが、店舗を選ばない共通のポイントがあれば生活がグッと便利になりますよね。これからの普及と仕組み作りに期待したいと思います。