仮想通貨|スマートコントラクトとは何か

ブロックチェーンを語る上で欠かせないスマートコントラクト、と呼ばれる概念を説明していきます。

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スマートコントラクトとは

スマートコントラクトは、科学者であり法学者でもあったNick Szaboによって提唱された概念です。明確な定義をするのは難しく、色々な説明がなされているのですが、解釈としては「予め定められた任意のルールに基づき、自動的にデジタルアセットを移動するシステム」のことです。ある時期や条件になったら自動的にお金が引き落とされるシステム、のような複雑な契約もスマートコントラクトに含まれます。Nick Szabooは自動販売機をスマートコントラクトの概念に例えました。

ブロックチェーンとの関わり

これがブロックチェーンとどう関わってくるのでしょうか?ご存知の通り、ブロックチェーンは改ざんができない仕組みになっています。つまり情報を確かな形で保管できるため、様々な条件を予め設定しておく契約に適した基盤になっているのです。具体的には、ブロックチェーン上にスマートコントラクトのコード、アプリを記述しておきます。何かの条件をチェーン上に設定しておき、条件が実行された時のみ、支払いがなされます。全ての履歴は相互に監視されるので不正の心配もありません。イーサリアムはこのスマートコントラクトの実装が可能なプラットフォームになっており、様々な分野への展開が期待されています。

スマートコントラクトの応用

一つの具体例として、自動車のリース契約が挙げられます。現在は店舗に行って書類に記入することで、自動車をレンタルすることができます。スマートコントラクトを実装すれば、店舗での手続きなしで車のタッチパネルに自分のアカウント情報を入れるだけで完了します。契約内容はブロックチェーン上に置いてあるので、内容を確認した上で電子サインをすれば、自動で契約が締結され支払いもなされます。また、走った距離に応じて料金の設定を変えたい場合などでも細かい条件をアプリで組み込んでおくことが可能になります。全てのデータはブロックチェーン上に記録されるので、不正に改ざんしたり、誤った金額を引き落とされる心配もありません。

このケースと同様に、生命保険契約なども簡略化することができます。顧客は生命保険会社から提示された保険を選び、ブロックチェーン上に置きます。定期検診などで医療機関で取得されたデータはブロックチェーン上に登録され、保険適用に該当する場合は自動で支払いが実行されます。保険会社の人間と細かなやりとりをすることは一切必要がなくなります。

おわりに

スマートコントラクトを使えば、契約に関わる煩雑な業務が全てなくなるかもしれませんね。

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