2017年9月27日、KDDIがスマートコントラクトの実証実験を開始することを発表しました。ここ最近、日本でもブロックチェーンの導入に向けて大手金融機関等の動きが活発になっています。今回は日本企業のブロックチェーンへの取り組みを紹介してきます。
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KDDIによるスマートコントラクト実証実験
KDDI, KDDI総合研究所, クーガーはEtheriumを使用して携帯電話修理事業へのスマートコントラクト導入の検証を開始します。携帯ショップでの修理依頼から完了までの情報共有を対象にしており、複数の事業者にまたがるオペレーションの効率化を目的にしているようです。このようなケースはブロックチェーン技術が有効活用出来る分野であるとKDDIは考えています。
イーサリアム企業連合に加わる日本の大企業
KDDIはイーサリウム技術推進団体「Enterprise Etherium Alliance(EEA)」への加入も発表しました。欧米で発足した企業連合ですが、すでにトヨタの研究開発子会社(TRI)や三菱UFJも2017年5月に加入しており、企業側のブロックチェーンへの積極的な姿勢を伺わせます。
トヨタが構想する自動運転とブロックチェーン
TRIは走行履歴やセンサー情報の取集基盤をブロックチェーンにて開発することを発表しました。これは自動運転の開発のデータ収集を目的としており、自動運転車のオーナーが走行データをチェーン上に記録し、自動車会社にデータ使用権を販売できる仕組みです。これにより実際の走行データをメーカー、オーナー間で素早く共有することができるようになります。
独自の仮想通貨を発行する金融機関
2017年9月28日SBIホールディングスは独自の仮想通貨決済プラットフォーム「Sコインプラットフォーム」の開発を発表しました。SBIはこの「Sコイン」を使い、小売店での決済などの消費者向けのサービスとしての普及を目指しています。独自の仮想通貨に関しては、三菱UFJファイナンシャルグループ、みずほファイナンシャルグループも参入を表明していますね。
大手企業のマイニング事業への相次ぐ参入
SBIはマイニング事業、仮想通貨取引所の構想も発表しています。マイニング事業は既にDMM, GMOが参入を表明していますが、中国が全面的に仮想通貨取引を規制したこともあり、日本企業にとっては攻勢をかける絶好のタイミングなのでしょう。日本が中国を超えるマイニング大国になる日が来るのかもしれません。
おわりに
今はまだ通貨や投資の側面が強い仮想通貨ですが、TRIやKDDIのようにブロックチェーンの特徴を生かしたサービスが生まれることで人々の生活は大きく変わって行くのかもしれません。