良い面ばかりが取り上げられているブロックチェーンですが、問題点はないのでしょうか。あまり語られない問題について書いてみたいと思います。
スケーラビリティ問題
ブロックチェーン技術において最も問題視されているのは、スケーラビリティについての問題です。ここでいうスケーラビリティとは、トランザクション(取引)の処理量の拡張性についてのことです。現状のブロックチェーンでは、ブロックサイズが1MBに制限されブロックの生成間隔が約10分単位なので一定時間に処理できるトランザクションの数が限定されています。理論値で、7件/秒というのが最大パフォーマンスだと言われています。
そのため多くのトランザクションが同時に集中すると、タイムリーに処理できず処理が溜まってしまうということもあり利便性に欠けているというのが現状です。すでにスケーラビリティの問題を解決するために他アルトコインが出てきていますが、ビットコインについては解決策は決まっていません。
取引確定まで時間がかかる
ビットコインのブロックチェーンは、約10分毎にブロックが追加されます。
最低でも、その時間を待たなければ取引は確定しません。この10分という時間がネックとなり、気軽に近所の買い物にビットコインを使うということはしづらい状況になっています。
プルーフオブワークのエネルギー消費量
ビットコインのブロックチェーンの仕組みでは、CPUを稼働してハッシュ計算をするプルーフオブワークという処理が必要になります。
非常に多くの電力を消費しているという状況で、これはエネルギーの無駄遣いだとも言われています。
匿名性の弱さ
ビットコインにおけるブロックチェーン取引の流れは単一性なので、全ての取引履歴をみることができます。そのためビットコインアドレスが、バレてしまうとそのアドレスに紐付いている取引が全てバレてしまうというリスクがあります。秘匿性の高い取引などに使用するには、向いてないと言えるでしょう。
これについてもZcashなどの別のアルトコインが出てきている状況ですがビットコインについては、そのままという状況です。匿名性の弱さを良いと捉えるか、悪いと捉えるかは人によって意見が分かれるところです。
データの肥大化
ビットコインのブロックチェーンは全取引履歴をそのままに公開しているので、時間とともにデータがどんどん大きくなるという問題を持っています。これについても、コミュニティを中心に解決案が色々と出ていますがまだ決まっていないというのが、現状です。
おわりに
このサイトでもブロックチェーンの可能性について注目することが多いのですが、今回は問題点について注目してみました。ブロックチェーンの問題点については、あくまで現状の課題ということで数年後にはこういった課題は全て解決しているのかもしれません。