Visa時価総額と比較する仮想通貨市場

仮想通貨の市場価値は、決済手段の一つであるVisaの時価総額を300億ドル上回ったと報じられています。Visaの時価総額は、2,540億ドルをマークしており、仮想通貨全体の市場価値は2,859億ドルです。

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数字で比較するVisaと仮想通貨市場

Visaの2016年度年次報告によると、VIsaのネットワーク決済は年間5.8兆円、これは世界中で発行されている31億ものVisaデビットカードとクレジットカードによって生まれています。Visaネットワークでは、2016年に832億件を超える取引が決済されました。

一方仮想通貨市場では、日々のトランザクション数はVisaに比べて大幅に減少します。仮想通貨市場全体の1日の決済は100万トランザクションです。月間では3000万トランザクションが発生しており、年間では3億6,000万回のトランザクションが実行されていることになります。

仮想通貨の決済能力

ビットコインやイーサリアムのような主要なブロックチェーンネットワークのコア開発者たちは、レイヤー2の決済ネットワークの開発、実装に向けて動いています。ライトニングやプラズマのようなレイヤー2ペイメントチャンネルは、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨をより安全な資産保管システムにし、Visaのような決済システムが仮想通貨でも行えるようになります。

Blockstreamの研究レポート「Scalable Funding of Bitcoin Micropayment Channel Networks」によると、マイクロペイメントチャネルなどにより、少なくとも8億のユーザーをサポートできることを明らかにしました。

マイクロペイメントチャネルネットワークは、元の論文で解決されていない新しい問題を生み出します。これに関して我々は二つの課題を特定しました。それはブロックチェーンの容量と資産の固定です。たとえブロックサイズが増加したとしても、ブロックチェーンのキャパシティはマイクロペイメントチャンネルにより8億のユーザーしかサポートできません。

またBlockstreamの研究論文では、チャネルや不要な情報を排除してマイクロペイメントチャネルを最適化することで、ブロックチェーン領域の96%近くが取引容量やユーザーの支払いチャネル数を増加にあてることができると指摘しました。

ブロックチェーンからチャネルを隠すことでブロックチェインスペースの使用量が削減され、チャンネルコストが削減されます。100個のチャネルを持つ20のノードからなるグループの場合、ブロックチェーンの最大96%を節約することができます。

既に日々の取引量では暗号通貨市場では、毎日100億ドル相当の取引が処理されています。グローバルな仮想通貨市場は、1年で3.6兆ドルのトランザクションが処理されており、Visaの取引量に近づいています。

オンチェーンとオフチェーンのスケーリングソリューションがビットコインやイーサリアムに実装されれば、仮想通貨の取引数はVisaの取引数を上回っていくでしょう。

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