ロシアの動向についてロイター通信が報じていたのでまとました。
ロシアにおける仮想通貨への対応
ロイター通信によると、ロシア中央銀行(CBR)の第一副総裁Sergei Shvetsovは、ロシアはビットコインなどの仮想通貨取引所や交換プラットフォームへのアクセスをブロックするとの声明を発表しました。
中央銀行関係者は金融市場会議にて、一般投資家の投資対象としてのビットコインの”疑わしい”実体について指摘しました。
我々は無関心でいることは出来ない。一般の投資家がこのような疑わしい投資に対して直接アクセスすることを許可出来ない。
中央銀行の副総裁のコメントは、先月ロシアのアントン・シルアノフ財務相が示した見解とは対象的です。2017年9月にモスクワで行われた金融フォーラムの中で、シルアノフはロシア政府が仮想通貨を社会に浸透させるべきだと主張しました。わずか1ヶ月前には「禁止することは意味がない。適切に規制を設ける必要がある」と話してたのです。
市民にとって、また企業にとって仮想通貨を投資対象として扱うことは非常に高いリスクを伴うものであると考えている。
しかし中央銀行によると、今回のアクセス禁止は一般投資家をビットコインの不安定さから守るためのものであるとしています。
ロシアのビットコイン規制事情
2016年初頭には、ロシアの通信・情報技術・マスコミ監督庁Roskomnadzorによって、BitstampとBTC-eは一時的にブロックされ、全てのインターネットサービスプロバイダーによってシェアされるブラックリストにおかれました。
Roskomnadzorは、2015年にも法律での禁止を見越し複数のビットコイン関連のサイトをブロックしていました。このブロックはすぐに裁判所の命令により解除されましたが、2016年の9月には当局はpeer-to-peerでビットコインを交換するプラットフォームへのアクセスを禁止しました。
Shvetsovの仮想通貨に関する中央銀行のコメントは、Alexei Moiseev副財務大臣の直近のコメントと一致しています。Moiseevは、2017年8月に放映されたインタビューで、2018年に予定されている規制に先立って、仮想通貨投資をハイリスクな金融ピラミッドと比較して見せました。Moiseevはさらに今回の規制で「限られた投資家のみが仮想通貨をやりとりできるようになる」と発言しています。
おわりに
ロシアでも規制を強化する流れが起きているようですね。プーチン大統領がブロックチェーン技術に興味を示している、との報道もあったためロシア全体では好意的な姿勢を見せるのかと思いましたが、仮想通貨は規制したい事情があるのかもしれません。どの国も資産が管理できない通貨に流れることを恐れているのでしょうか。各国の動きを今後も伝えていきたいと思います。