イーサリアムの価格が、急激に上昇しています。
価格高騰するイーサリアム
先週末12月10日まで最高値500ドルほどでしたが、今週に入り600ドルまで上昇しました。CryptoKittiesによる一時的な急騰とも捉えられていましたが、他の要因も合わさり価格は未だに上昇傾向にあります。
イーサリアムは、12月13日に過去最高値の659ドルまで上がりました。
Madrecとは
この要因と思われるのが、12月11日に発表された分散型のデータリコンシリエーションプラットフォームです。このプログラムは、スイスに本拠地を置く世界最大級の金融グループUBSが発表しました。
イーサリアムは、スマートコントラクトと呼ばれる分散型アプリケーションをネットワーク上に置くことができます。
今回の計画では、この特徴を利用しています。プロジェクトはMadrec(Massive Autonomous Distributed Recconciliation Platform)と呼ばれています。
Barclays、Credit SuisseやUBSなど金融機関が、イーサリアムプラットフォームの試験運用に参加します。このプログラムは2018年から欧州での規制改革の一環として施行されるMIFID IIに準拠する手助けになります。
MIFID IIは、欧州における金融商品取引の透明性と効率性を向上させ、投資家を保護することを目的にしています。元々、銀行は顧客取引を実行するために「法人識別子」と呼ばれるコードを使用していました。MIFID IIでは、全ての的確法人に識別コードを割り当てることが必要になります。
Medrecを使えば、関連会社がコードを保管しアクセスすることを可能にします。データをクラウド上でシェアすることによって個別で保存、管理する必要がなくなります。このプロジェクトの先行きはまだわかりません。ただしうまくいけば銀行業界全体が導入する可能性もあります。
UBSのブロックチェーン技術担当者 Peter StePhensは、業界全体がより良くなる試みであると話しています。彼は規制当局やデータ提供側、どちらにもメリットがあるシステムだと説明しています。