BitClaveというブロックチェーン検索エンジンが登場しました。この検索エンジンではイーサリアムを基盤に作られており、ユーザーの情報が保護され、広告契約によってユーザーがインセンティブを得られる仕組みになっています。BitClaveのプロジェクトはICOにて約15億円調達しており、順調な滑り出しを見せています。
プライバシー保護がキーワード
検索エンジンやソーシャルメディアにおける最大の懸念点はプライバシーの保護です。2017年9月、Googleは政府からのデータ開示の要求が過去最大になったと発表しました。半期ごとのレポートでは、Googleは政府から48,000ものリクエストを受け取ったことを明らかにしています。
セキュリティやプライバシー対策が十分であったとしても、ユーザーは政府や法的機関によって個人データにアクセスされるリスクを抱えています。しかしBitClaveでは、暗号化された非中央集権のプラットフォームを使うことで、第三者がデータにアクセスすることを不可能にさせます。
BitClaveのCEOによると
BitClaveのエコシステムは情報を匿名化しブロックチェーン上に置くことができます。匿名化情報は承認された人しかアクセスできない仕組みになっており、第三者は個人を特定できる情報にアクセスすることはできません。
データは分散された状態で保管されるので、情報は特定の人間に紐づけられることはありません、そのため政府やその他機関がBitClaveへ個人情報をリクエストすることは不可能になります。
ブロックチェーンとスマートコントラクトを使った仕組みでは、顧客自身がどのデータが作成され、共有され、アクセスされるかをコントロールすることができます。
プライバシー対策と匿名化に加えて、BitClaveはユニークなトークンの仕組みを備えています。ユーザーは個人情報と広告を契約することによって報酬を得ることができるようになっています。
GoogleなどのサーチエンジンやFacebookのようなSNSでは広告主がターゲットに広告を表示するために個人情報が使われます。しかしBitClaveでは、ユーザーが広告主と契約し個人情報の取り扱いを選択することができます。この仕組みによって、ユーザーは報酬を受けられ、かつ広告主は最適なユーザーに広告を出すことができます。
BitClaveのトークンは、興味を持ち有益であると感じる広告とユーザーを結びつけます。例えば、もしユーザーが新しいスニーカーを探していたとしたら、ユーザーのニーズにマッチした広告主から広告が表示されます。ユーザーは広告と契約し、広告主と個人データをシェアすることと引き換えにトークンを得ます。
2017年10月の最終のトークンセールが完了し次第、BitClaveのチームは資金使って研究開発、メンテナンスを予定しています。
おわりに
ついにブロックチェーンを使った検索エンジンが出現しましたね。GoogleやFacebookの台頭によってあらゆる人があらゆるデータにアクセスすることが可能になりました。しかしその一方で、あらゆるデータが収集され個人の行動は分析されています。
ブロックチェーンが築く未来では、あらゆるもののシェアではなく、データの開示を自分で選べる時代になるのかもしれませんね。