かねてより話題になっていたイーサリアムのハードフォークが本日(2017年10月16日)に実行されました。
イーサリアムのハードフォークが完了
Hard fork celebration! pic.twitter.com/mL1ZyJOYeA
— Vitalik Buterin (@VitalikButerin) 2017年10月16日
今回のハードフォークはイーサリアムの4段階のアップデートの中の3段階目のメトロポリスにあたります。さらにメトロポリスはビザンチウムとコンスタンティノープルという2フェーズに分かれており、本日ビザンチウムが完了しました。
コンスタンティノープルの実行時期はまだ明らかになっていません。今回のハードフォークが実行される数日前、ビザンチウム対応のソフトウェア内に深刻なバグが発見されたため、一度リリースは見送られていました。しかし開発者の努力によってバグ修正後のバージョンが直前にリリースされています。
ビザンチウムによって何が変わるのか?
イーサリアムのバージョンアップの内容はEIP(Ethereum Improvement Proposal)という提案にまとめられています。中身が気になる方はEthereumのgithubを覗いてみてください。今回のビザンチウムでは9個のEIPが採択されています。大きい変更をあげるとすると、ビザンチウムではCasperと呼ばれるPoSの合意形成メカニズムのテストが行われています。テスト段階なのでノードは接続が出来ないようになっています。イーサリアムでは最終的にPoWからPoSへの移行が予定されており、今回のハードフォークがその足がかりになっています。
価格への影響
数時間前のハードフォーク前後では、数ドル単位で価格が変動したようですが、ハードフォーク後は下落しています。Coinmarketcapによると現在は$340/ETHあたりで動いています。国内取引所のbitflyerではハードフォーク前後のイーサリアムの預け入れ、送付サービスは一時的に停止になりました。
今回のビザンチウムに関しては大きな反発はありませんでしたが、ICOトークン発行のメインのプラットフォームとして使われるイーサリアムのハードフォークは注目の的になっていました。今後のバージョンアップに関してはコミュニティ内でも賛否両論あり、特にPoSへの移行に関しては大きな反発があります。
おわりに
イーサリアムの最後のバージョンアップは2018年と言われていますが、予定通りに実行されるのでしょうか?今後も動向をレポートしていきたいと思います。