なぜブロックチェーン技術で不正ができないのか

通常電子データというものは、簡単に書き換えることができるということがメリットでもあります。ただ逆に、電子データを書き換えることができないようにするにはどうすればよいでしょうか。しかも銀行のようにデータベースを誰かが管理するわけでもなく、非中央集権的な管理で実現するためにはどうすればよいでしょうか。

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ビットコインで用いるブロックチェーンという技術

そのために、ビットコインではブロックチェーンという技術を使用しています。ブロックチェーンについて簡単に説明します。これは約10分毎に取引(トランザクション)をいくつか集めたブロックという塊を作り出し、それを連続して繋げていくことをいいます。取引(トランザクション)をいくつか集めたブロックを、鎖のように繋げることからブロックチェーンと呼ばれています。

ブロックチェーンとプルーフオブワークの仕組み

鎖を連想してみて下さい。鎖は、前後の輪っかが重なるようになっています。ブロックチェーンの技術もこのようなイメージで、新しいブロックを生成するときに前のブロック情報をダイジェストデータという形で含めるようになっています。ダイジェストデータというのは、前ブロックのデータを簡略化しサイズを小さくしたデータのことでハッシュ関数という処理を介して作成されます。

なぜブロックチェーン技術で不正ができないのか

例えばどこかのブロックの内容を密かに変更しようとすると、そのブロック全体のハッシュ値が変わってしまいます。そうすれば、次のブロックが持っている前ブロックの情報(ハッシュ値)との間で不整合が起きて変更したことがバレてしまいます。

青色のブロックチェーンで赤色があるとバレる

これを避けるためには、次のブロックも変更しなければいけません。結局変更したいブロック以降の全てのブロックを変更しなければいけなくなるという仕組みです。これがブロックチェーン技術で不正ができないと言われる理由です。

赤色以降全てを赤色にしなければいけない

ただ書き換えができる方法が、ないわけではありません。既に存在しているブロックチェーンを上回る計算量で、全てのブロックを書き換えることができれば、ブロックチェーンは不正ブロックを正しいものと認識してしまいます。これは、ブロックチェーンにおいて最も長いものを正しいものとするというルールが関係しています。ただ実際にブロックを作成するためには、とても時間のかかる計算処理をしなければならないという難題が課されており、不正をすることは難しいと言われています。

ブロックチェーンとプルーフオブワークの仕組み

この計算処理のことをプルーフオブワークと呼びます。

おわりに

ブロックチェーン技術について、なぜ不正ができないのかなるべくわかりやすく書いてみました。イメージだけでも理解して貰えたら嬉しく思います。ブロックチェーンについては、まだ理解しておいたことが良いことも多いので引き続き説明していければと思います。

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