今さら聞けない!仮想通貨の仕組みってどうなってんの?

仮想通貨とは一体なんなのか?

近年世間を賑わせている「仮想通貨」とは一体なんなのか?このブログでは、仮想通貨について興味を持っている方や投資を考えている方に、仮想通貨の成り立ち、技術、最新情報を通じて仮想通貨について紹介していこうと思います。

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仮想通貨の誕生

仮想通貨(Bitcoin)は、2008年に「サトシ・ナカモト」と名乗る人物により提唱されたP2P電子マネーシステムです。(参照:日本語論文

その論文を元に3ヶ月後には、BitcoinQt(現Bitcoin Core)というソフトが立ち上がり、最初のビットコインが生成されました。

https://bitcoincore.org/ja/

初めての取引は2010年5月、Laszlo Hanyeczという名前のプログラマーがピザの注文を1万Bitcoinで支払いました。その時のBitcoinのレートはわずか1セント/1Bitcoinでしたが、現在のレートに換算するとピザ2枚で数億円を手にしたことになります。その後Bitcoinは少数のギーク内でやりとりされるようになります。

Bitcoinの興隆

Bitcoinを通貨として大きく普及させるきっかけとなったのは、ギリシャのキプロス危機です。

キプロス共和国はタックスヘイブンとして、欧州の中でも金融活動、投資が盛んに行われる地域でした。しかし2008年のアメリカでのリーマンショック後、世界に波及した金融危機の波は当然キプロスにも訪れ、多くの金融機関は財政破綻の危機に瀕します。そこでキプロス政府は、国内の預金者たちにも負担を求める「預金課税」を提案し、銀行預金を封鎖、預金から税金を回収しようとしました。この強引なやり方に対して、当然国民や議会は怒り大反発します。そして預金者が銀行に預金の引き出しに殺到する事態になり、銀行は大混乱に陥りました。

この時に預金を守る手段として、Bitcoinが広く認識され始めました。Bitcoinは国家の財政状況に関わらず価値が変動しないため、銀行預金よりも安全と考えられ、預金をbitcoinに移動させる人が現れました。キプロス内ではBitcoin需要が急速に高まり、ATMが誕生、通貨として流通することになりました。これがBitcoinを広く世に知らしめることになった出来事です。

Bitcoinを支える技術

Bitcoin及び他の仮想通貨にはブロックチェーンと呼ばれる技術が使われています。

このブロックチェーンを用いることで、利用者は中央のサーバーを介さずにユーザー同士直接通貨をやりとりすることができます。これはP2Pネットワークという仕組みを利用しています。ではもう少し詳しく見て見ましょう。

Bitcoinのセキュリティ

一般の通貨では各参加者の通貨量を管理する中央機関(銀行やカード会社等)があり、全ての取引は中央機関を介して行われ、取引記録は中央機関に集約されます。このため他者への送金に時間がかかったり、手数料が発生します。また、取引記録のサーバーに障害が発生すれば、システム全体に障害が広がるリスクを抱えています。

一方、ブロックチェーンは中央機関を持たず、全てのユーザーが取引記録を共有してつながっています。常に全ユーザーは全取引データを参照出来、同期し続けています。取引記録を改ざんするには、全てのユーザーのデータを改ざんする必要があり、そんなことは実際に不可能です。これがBitcoinのセキュリティが強固と言われる理由です。

では実際取引が生じた場合どうなるのでしょうか?ブロックチェーンはその名前の通り、取引の記録をまとめた塊(ブロック)が時系列に沿って鎖のように連なって保持されていきます。各ブロックは生成時にハッシュ値と呼ばれる印を持ちます。このハッシュ値はデータのダイジェストになっており各ブロック固有のものです。新しいブロックが生成されたとき、ブロックには自身のハッシュ値と一つ前のブロックのハッシュ値が記録されつながっていきます。もし、悪意あるユーザーが過去の記録を改ざんしたとしても、そのブロックのハッシュ値が変更されてしまい、その後に続くブロックへの整合性が取れなくなります。これにより容易に改ざんが検出されます。

次回は、マイニングと電子署名について紹介します。

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