イーサリアムがCasperテストネットワークの実装開始

イーサリアムの開発者が新しいテストネットワークにて実験的にCasper Proof of Workのコードを実装しようとしています。

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Casperテストネットワークの実装開始

2017年11月17日にコア開発者のメーティングが開かれ、イーサリアムの創設者Vitalik ButerinはCasperのテストを行うだけでなく、クライアント間でのテストコードのセキュリティ向上も行うと発表しました。これは、開発者、特にネットワーク上の様々なクライアント製品と連携する必要があるプロジェクトに取り組む開発者を安心させることです。

唯一のクロスクライアントテスト環境Ropstenは、proof of workを使って構築されており、これをサポートするマイナーはほとんどいないため、格好の攻撃対象になっています。残るRinkbyとCovenのテストネットは、proof of authorityのプロトコルを採用しており、脅威を取り除くには役立ちますが、相互運用性の欠如は一部の開発者にとっては理想的な環境ではありません。

Casper自体はまだ広く普及する準備が整っていませんが、テストとしてスタートさせるべき時期であるとミーティング内で提案されました。

いかなるハードフォークの形であれ我々が現実的にCasperを公開すれば、人々はCasperを使う必要があるだろう。

ミーティング内で、CasperはPythonで実装されること、そして小規模でのテストが実行されていることが確認されています。

セキュリティ上の問題もあり

一方でCasperをテストネットの基礎として使用することから生じるセキュリティ上の問題もあります。しかしButerinは、これがネットワーク上のイーサを選出された権限を持つもののみに限定すれば解決できると主張しました。ミーティングの参加者は最終的に、イーサリアム開発者であるPiper MerriamとParity, Geth, Casper開発チームの代表らで研究を進めていくことに決定しました。

ついにイーサリアムの開発者たちがCasper実装に向けて動き出しました。Proof of WorkからProof Of Stakeへの転換は開発者だけでなく、市場にも大きな波紋をよぶと思われますが、イーサリアムのコミュニティは無事にアップデートを完了させることができるのでしょうか。今後もイーサリアムのアップデート状況をレポートしていきたいと思います。

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