ロシア仮想通貨動事情 | プーチン大統領がICOフレームワークを承認

ロシア大統領プーチン氏がICOと仮想通貨マイニングに関する規制のフレームワーク制定のスケジュールを承認したと報じられています。

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プーチン大統領は議会に仮想通貨の規制を命令

画像参照元:Aruts Sheva7

首都クレムリンの公式文書によると、プーチン大統領はロシア内での仮想通貨の使用に関する複数の命令書にサインしたとのことです。中でも注目すべきは、一連の命令の中でロシア首相ドミトリー・メドベージェフ氏とロシア連邦中央銀行総裁のエリヴィラ・ナビウリナ氏に有価証券の現行法に沿ってICOを導入する規制の草案の作成が委任された点です。

メドベージェフ氏はこれに加えて重要な2つの責務を負っています。1つ目は、ロシア国内での仮想通貨マイニング事業は政府に登録を義務付けさせ、マイニングによる収益に対して適切な課税の仕組みを制定すること。もう一つは、”ロシアにおける唯一の法定通貨であるルーブルの義務に従って”仮想通貨の法的な位置づけを決定することです。これらのタスクを2018年7月1日までに制定する必要があります。

最終的に、ロシア政府は”単一の支払いシステム”をユーラシア経済連合(EAEU)の中で確立し、銀行が仮想通貨とフィンテックの商品に対して追加規制を講じられるように規制サンドボックス設立を計画しています。

 CryptoRubleまでの下地作り

プーチン大統領の命令による命令は”CryptoRuble”の発行の準備だとみられています。CryptoRubleは2017年10月の非公開会議内でプーチン大統領が承認したと報じられたロシア政府による仮想通貨です。ロシア国内のメディアは、ロシア政府は他のEAEUのメンバーが先手を打つ前にCryptoRubleを発行しようとしていると報じています。EAEUメンバーのカザフスタンも国内で仮想通貨を発行し検証する計画を発表しています。

CryptoRubleの詳細については多くは明かされていません。しかし報道によると、ロシア政府はcryptorubleを法定紙幣と交換する個人と組織から13%を徴収するとしています。もしこの法が施行されると、政府がマネーロンダリングや金融犯罪から利益を得ることを容認するとして、多くの批判が寄せられることが予想されます。

おわりに

一時期は仮想通貨を全面禁止するかと思われたロシアですが、国で厳格に管理する方針をとっていくようですね。しかしこのような国家主導での通貨は、通貨の流れを監視することだけが目的化してしまい、サトシナカモトが提唱した仮想通貨の概念とはかけ離れたものになってしまうような気がします。

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